【山中温泉】見どころご紹介 其の四【無限庵】
江戸時代の俳人、松尾芭蕉が日本三名湯の一つとして絶賛した山中温泉。
『山中や 菊は手折らぬ 湯の匂ひ』
西暦1689年に芭蕉が山中温泉に8泊9日で訪れた際、紀行文『奥の細道』で残した俳句です。
芭蕉が深く愛した山中温泉。
その見どころを山中温泉在住のブログ管理人がご紹介します。
今回ご紹介させて頂くのは『無限庵』です。
(無限庵入口)
無限庵とは
無限庵は加賀百万石、前田家家老のご子息が明治時代末期に建築した武家書院です。
この建物はもともと金沢市にありましたが、旧新家家が山中温泉の名所こおろぎ橋の近くに約100年前、別邸として移築されました。
お屋敷を、丸ごと移築するなんて凄いですね!
新家家は初代新家熊吉さんを初めとする山中温泉屈指の名家です。
(新家熊吉像)
新家家は国内初の自転車用木製リムを製造した新家工業株式会社さんや、二輪車用チェーン国内シェアナンバーワンの大同工業株式会社さんの創業家でもあります。
(木製リム)
昭和6年5月7日、山中温泉に大きな火災が発生しました。
当時、町の総戸数1200戸の内、800戸以上が焼き尽くされたそうです。
この大火には当時、旧新家家所有の手挽きガソリンポンプが活躍したそうです。
今でも手挽きガソリンポンプは温泉街の中心地に展示されています。
(手挽きガソリンポンプ 無限庵寄贈品)
無限庵は現在、石川県指定文化財となり、公益財団法人無限庵さんが運営され、一般公開されています。
無限庵の見どころご紹介
ウンチクはこれくらいにして早速中に入ってみましょう!
門をくぐり玄関口へ向かうと、沖縄のシーサーみたいな置物がお出迎えしてくれていました。
玄関に入ると中にははドラがありました!
さあ、思いっきり叩いて来訪を伝えましょう!(笑)
入館料を支払い中へ入ると、歴史観漂う雰囲気を感じて思わず目を見張ります。
シャンデリアや欄間など今ではあまり見ることが出来なくなった当時の最高級の品〃を見る事ができます。
なにより圧巻なのは御殿と呼ばれる大広間の豪華さです。
この重厚な「雰囲気を写真では上手くお伝え出来ないのが残念です。
掛け軸の『無限』の文字は初代新家熊吉さんのご次男である新家信幸さん直筆のものだそうです。
迫力がありますね!
建築に際してはすべて当時の最高級品が使われているそうです。
廊下の壁面を見ると一部に群青色の壁があります。
これは名家の証で、当時群青色の壁は加賀地方の名家でしか見ることができなかったそうです。
群青色の壁は江戸時代末期に西洋の文化に精通していた加賀藩前田家が、当時ヨーロッパで開発された群青色の安価な生成技術をいち早く取り入れた為だと言われています。
壁の色一つをとってもちゃんと意味があるのですね!
ところで最近インスタ映えすると人気のお部屋があります。
窓の形が♡に見えますね!
並んで撮れば…。
もー。アツアツですねー(笑)
最後に最近改装が終わったお部屋をご案内。
お茶を飲んでゆっくりくつろいだり、撮影をしたり地元の伝統工芸品の山中漆器を展示するスペースとして活用されています。
意外とご存じでない方も多いようですが、無限庵は山中温泉観光には外せないスポットですね!
是非とも一度実際に足を運ばれて、ご自身でご自身なりに見たものを感じてみる事をオススメいたします。
ではまた。
営業・アクセス
住所:〒922-0127 石川県加賀市山中温泉下谷町ロ6
営業時間:11:00~15:00
定休日 水曜日
入館料:
一般 500円(15名以上の場合400円)
中学高校生 200円
小学生 100円
(お抹茶は別途300円)
無料駐車場有り(40台)
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