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鞍掛山登山録

山登り
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11月21日(土)

午前6時、寝床に入りながらYouTubeを聞いていた。

午前2時過ぎからずっと聞いている。

気分が重かった。

友人から山登りを誘われていたが、自信が湧か無い。

悪いイメージしか出てこない。

転倒、骨折、滑落,,,etc

今日は断ろう。

後ろめたい気分を抱えながら、体調が悪いとの理由で断りのメールを入れた。

相方さんに山登りは断った旨を話した。

「気分でも悪いの?」

「うん…。」

「そう。好きにすれば。」

何もしたくなかったが柴犬ななの散歩だけはする事にした。

相方さんとななとのいつもの散歩。

朝日が眩しい。風が冷たい。

街路樹の葉は落葉して歩道は落ち葉の絨毯で敷き詰められていた。

鬱々とした気分が少し晴れやかになって行くのがわかった。

「やっぱり俺、山登り行くわ。」

「そう。どっちでもいいけど、あんた行くんやったらお友達の前で暗い顔見せちゃだめよ。」

「そやな。わかった。」

散歩から戻り山友達に断った理由を正直に話し、謝罪して家まで迎えに来てもらった。

今日来て頂いた登山友達は福井からM氏、神戸からN氏の二人。

もうかなり古くからお付き合いして頂いている仲間でM氏とは11年目、N氏とは10年目の付き合いになる。

もともとスキーから繋がった友達であるが、途中から共通の趣味として山登りも加わった。

今日の目的地は鞍掛山。(477.7m)

加賀(江沼)三山と呼ばれ、大日山、富士写ヶ岳と共に石川県加賀地区の名峰である。

登山道は低山ながら10コースある。このことからも、この山がいかに地元民に深く愛されている山ななのかが伺える。

一行はその登山道の中から『塔尾コース』を選んだ。

数あるルートの中でも歴史のあるルートらしく、登山道はしっかり踏み固められ、その上に落ち葉が降り積もっているから足が疲れにくい。

40年以上前、小学校の遠足で使ったルートもここだった。

朝露で濡れた山道を登る。

紅く紅葉したかえでの葉の間から差し込む木漏れ日の光を眺めた。

濡れた落ち葉が乾いてカサカサと乾いた音に変わる頃、一行は分岐に到着。

三童子山方面に向かい暫くすると鞍掛山の山容が間近に見える展望地点に到着する。

加賀平野が奇麗に見渡せて、さらに山側に目を移すと今から登る鞍掛山がほんの間近に見えて圧倒される。

一行はそこで記念撮影をして一息入れた後、再び山頂を目指した。

途中、避難小屋があり、中を開けると生活用品が満載でここを常宿にしている方々の生活の様子を垣間見る事が出来た。

暫く登ると頂上に到着。

ここは背の高い木々は奇麗に刈ってあり、360度の大展望が楽しめる。

少しかすんでいたが、冠雪した白山も望む事が出来た。

記念撮影をしてから一息入れた。

M氏が紅茶を沸かしてくれた。

ゆっくりしていると突然、親友のO氏が一人で登って来た。

暫く交流はしていなかったが、いつも絶妙のタイミングで現れる不思議な男だ。

聞けば共通の友達であるM氏に直接伝えたい事があって、彼が鞍掛山にいる事を知って福井から追いかけて来たという。

落ち合う打ち合わせもしていなかったが、上手く頂上で会う事が出来て良かった。

4人で暫く談笑した後、一行は下山した。

4人は今年新設された新ルートの『とのお新道』を使った。

下山が苦手な僕を前後に挟み、先頭のM氏が危険個所を案内しながら先行してくれたので安全に下山出来る。

『とのお新道』は送電線点検用の登山道を利用して開道されたものと思われ、新道だが道は良く踏み固められていて歩きやすい。

談笑しながら無事駐車場に到着した。

別の登山口から来たO氏と別れた。

余談になるが3人はこの後、山中温泉で飲食店を二件はしごしてその後、水無山に登った。

登山途中、最後に食べたストロベリーワッフルの生クリームが、胃にもたれて悶絶した事は言うまでもない。

この朝山登りに行かなかったらこの変化に飛んだ出来事は何もなく、陰鬱な一日を送っていたことだろう。

僕の少しだけの頑張りと関わった人達すべてに感謝です。

終わり

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