視覚障害者目線の石川県立図書館
少し目を閉じて想像してみて下さい。
もし貴方の目が見えなくなった時、貴方は楽しみを見つける事が出来ますか?
朝晩めっきり涼しくなりました。
朝から滝のように流れていた汗に困っていた頃が今では懐かしいです(笑)
さて、先日は石川県立図書館へ視察に行って参りました!
その模様を視覚障害者としての目線から解説していきます。
新設された石石川県立図書館を見てきた感想は簡単にいうと…。
「でかい!広い!本の数が半端ねぇ!!」
といったところでしょうか?(笑)
それでは早速中へ入りましょう。
導線は完全バリアフリー構造です。階段やエレベーターの入り口手前には点字ブロックがありますので安心です。
ちょっとお腹が痛くなって駆け込んだ多目的トイレはウォシュレットの操作パネルに点字が貼ってあり、そして広くて使いやすかったです。ふぅー
1階には小洒落たカフェがあります。
ピザトーストとアイスコーヒー。デザートにチーズケーキを食べました。
今風ですねー。
とても美味しかったです!
ただしお値段はちょっと高めです(泣)
腹ごしらえが終わったら館内を見学します。
館内には所々に石川県の伝統工芸品などが展示してあり、石川県の文化力の高さを改めて感じます。
とてつもなく広い図書館ですか、実はこの日の僕のお目当ては3階でした。
この階には障害を持った方を対象にしたコーナーがあります。
ここには、本を読む、聴く、触る。など自分の体の中でまだ正常な機能をする感覚を生かして、本の内容を理解する便利品がたくさんあります。
館内を利用するにはこの階で受付をします。
迷わず手続きをしますが、職員の方が受付を手伝ってくれました。
手続きに必要な書類は友人が代筆してくれました!
手続きが終わり、案内を申し込むと快く承諾して頂きました(笑)
職員の方に案内していただいたのは視覚障害者専用の読書ルームです。
ここには拡大読書器が置いてありました。
視力がわずかでも残っている方は、これを利用して読むことができます。
その他、ルーペなど、読みづらい方のための補助用品を貸し出ししてもらう事ができるそうです。
視覚障害者用の読書ルームは確認した限りでは2部屋ありました。
もう一方の部屋は完全に失明された方のためのお部屋のようです。
ここにはデイジーと呼ばれる再生機械がありました。
好きな小説などお気に入りの作品がCDに収めてあり、デイジーで再生して書籍の内容を理解します。
違うテーブルの上にはスキャナーが1台置いてありました。
これは印刷物を読み取ると自動で書いてあることを音声で読み上げてくれる装置です。
どんな仕組みになっているのでしょうか?
中にきっとちっちゃいおじさんが入ってるんでしょう。
点字図書もこちらに置いてあります。
手帳で1級と2級をお持ちの方は、デイジーと作品の入ったCDを郵送で貸し出ししてくれるみたいです。
県の威信をかけて建築された石川県立図書館ですが、そこは視覚障害者にも優しい図書館でした。
冒頭に問い掛けさせて頂いた答えの一つがここにあるのかもしれませんね!
ところで僕の住む加賀市内の図書館は、7月1日よりアクセシブル・ライブラリーとして電子図書の貸し出しが可能になっています。
登録される新書はなんと13,000冊!!
図書館を上手に利用して豊かな知性を持った毎日を送りたいですね。
ではまた。
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